調査目的と内容
  改正土地改良法を踏まえて、農業農村整備事業の内容を、環境との調和に配慮した、自然と共生する田園環境創造型に転換するにあたり、水田周辺水域の生態系の現状を把握するため、環境省と連携して魚類を対象に、昨年8月から10月にかけて、全国211地区1098地点の水田、農業水路、ため池等において、生物調査を実施しました。
   
調査結果の概要
 
我が国に生息する淡水魚(亜種を含む)約300種のうち、72種(24%)が確認されました。
農業水路やため池等の水域が、これらの魚類の生息の場としても、大きな役割を果たしていることを確認しました。
確認種の中には、メダカ、ホトケドジョウ等の希少種(10種)が含まれていました。
メダカは、37道府県(74地区142地点)で確認されました。
メダカの生息は、流速が緩やかなところ(20cm/秒以下)、土水路や泥の堆積したコンクリ−ト水路のところ、移動を遮るものが無いところ、水生植物のあるところで、多く確認されました。
   
環境省との連携
  メダカを例にして、環境省の自然環境保全基礎調査(緑の国勢調査)と、情報交換を行いました。その結果、「田んぼの生きもの調査」で確認された37道府県(74地区 142地点)を、自然環境保全基礎調査のメダカの分布情報(約10km四方の2次メッシュ)と比較すると、88メッシュの生息分布が確認されました。これは、自然環境保全基礎調査でも確認された43メッシュの他に、45メッシュで、新たにメダカの生息分布が確認されたものです。
   
今後の展開方向
 
来年度以降も、環境省との連携により継続的に生物調査を実施していきます。
本調査結果は、環境との調和に配慮した農業農村整備事業の技術指針の作成や工法の開発等に役立てます。
調査に当たっては、地域の住民等が実施する環境保全や環境教育等の地域活動との連携を図っていきます。

 

 

≪目次≫ 5.調査協力機関
1.調査目的 6.調査期間
2.環境省との連携 7.調査結果
3.調査対象と調査箇所数 8.調査結果と分析
4.調査実施機関 9.今後の展開方向
 
1.調査目的
 改正土地改良法を踏まえて、農業農村整備事業の内容を、環境との調和に配慮した、自然と共生する田園環境創造型に転換するにあたり、水田周辺水域の生態系の現状を把握するため、魚類を対象に、生物調査を実施しました。
 
2.環境省との連携
環境省から、調査分析手法への助言・提案等
環境省の自然環境保全基礎調査(緑の国勢調査)との情報交換(情報の補完)
 
3.調査対象と調査箇所数
水田、農業水路、ため池等を対象とした全国211地区、1098地点
(1地区当たり約5地点)
▲目次
4.調査実施機関
地方農政局土地改良調査管理事務所(15)、北海道開発局、沖縄総合事務局
 
 
5.調査協力機関
都道府県(47)、土地改良区及び県土地改良事業団体連合会(50)小学校及びこどもエコクラブ(4) 等
 
 
6.調査期間
H13年8月中旬〜10月下旬
 
 
7.調査結果
確認された魚種:18科72種(我が国に生息する淡水魚は、亜種を含み約300種)
多く確認された魚種
  フナ類
ドジョウ
メダカ
タモロコ
モツゴ
98地区183地点(40県)
72地区145地点(35道県)
74地区142地点(37道府県)
65地点138地点(29都府県)
72地点132地点(31道府県)
確認された希少な魚類
メダカ(絶滅危惧U類)、ホトケドジョウ(絶滅危惧TB類)
    スナヤツメ(絶滅危惧U類、希少種)、タナゴ(準絶滅危惧、希少種)等10種
▲目次
8.調査結果と分析
我が国に生息する淡水魚(亜種を含む 約300種 )のうち、72種(24%)が確認され、農業水路やため池等の水域が、これらの魚類の生息の場としても、大きな役割を果たしていることを確認した。
メダカは、流速は、10cm/秒以下(325地点中 60地点 18%)、11〜20cm/秒(131地点中 27地点 22%)、水路構造が、土水路(141地点中 36地点26%)、泥の堆積したコンクリ−ト水路(665地点中 82地点 12%)で多く確認。
  また、移動を遮るものが無いところ(確認場所の約7割)や、水生植物(確認場所の6割)のあるところで多く確認された。
メダカを例にした、環境省の自然環境保全基礎調査(緑の国勢調査)との情報交換により、「田んぼの生きもの調査」でメダカが確認された37道府県(74地区 142地点)を、自然環境保全基礎調査のメダカの分布情報(約10km四方の2次メッシュ)と比較すると、88メッシュの生息分布が確認された。これは、自然環境保全基礎調査で確認された43メッシュの他に、45メッシュで、新たにメダカの生息が確認されたものです。このことにより、自然環境保全基礎調査を補完する有効なデ−タを収集することが出来ました。
 
9.今後の展開方向
来年度以降も、環境省との連携を図り、継続的に生物調査を実施する。
今後は、この調査結果を、環境との調和に配慮した技術指針の作成や、工法の開発等に役立てる。
調査に当たっては、地域の住民等が実施する環境保全や環境教育等の地域活動との連携を図る。
▲目次
 
○本調査結果に関する問い合わせ先
 農林水産省 農村振興局 土地改良企画課 計画調整室 水資源開発班
課長補佐 高橋 修一  (内線4715)
係   長 廣岡 由香利(内線4711)
代表 TEL 03-3502-8111
直通 TEL 03-3501-3749
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社団法人 農村環境整備センター