銅賞 田植え前 小松 孝文 
[選評]
薄明かりの蒼い光の中に光っている水をはった棚田の情景が美しく描写されています。遠くの海にある漁火と、笠をかぶって鍬をかついだ農夫の持っている明かりが、たいへん印象的です。スケールの大きい風景を、正確な構図でまとめあげ、色彩も綺麗で、点景人物も良い場所にいます。そうした要素がすべて完璧に近いまでに描写されているのですが、あまりに完璧すぎて、型にはまった作りものめいた表現になっているのが惜しまれます。
(長野重一)



海に面する新井の千枚田は夕刻、早朝、また雪の降るときなどによく撮影されています。今なお残る棚田の水田に漁り火を配して良き日本の原風景を表現しました。
(撮影者)
撮影場所:京都府伊根町 新井(丹後半島一週道路で大原より海岸線へ車で約20分)